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平安郷だより 9月号 (2025)

A3判→

平安郷建設・奇蹟の軌跡

今度の奇蹟には、かなり驚かされました 池畔亭(現研修センター)の入手


 今度こちらに来た目的は知っているでしょうが、嵯峨の土地と、それから最初手に入れた土地のすぐ前に、少し小さいですが手に入ったものがあるのです。そういう点について非常に奇蹟があるのです。それを話しますと、最初の方(春秋庵と庭苑)は前に話した通り一万八千坪です。それに百坪くらいの家が建っているのです。(中略)あそこは私が少しくらい滞在するのには充分ですが、ただ信者さんが大勢来た時に困るのです。どうしても庭にちょっと張るよりしかたがないのです。すると、最近五、六日前にすぐその前の所に地所(現平安郷研修センター)が千数百坪、建坪が二百坪余りの家があるのです。それを昨日見たところが、なかなか間数があるのと、どういうわけでできたのか座敷が立派で板張りが多いのです。ただそれに畳を敷けば随分大勢の人が入ります。ですから信者さんがかなり入って休むこともできるし、寝ることもできるのです。実におあつらえ向きの家といったようなものです。それが急速に、それこそ三日か五日で決まってしまって、十七日の晩に決まったという電話が京都から来たのです。ちょうど、私がこちらに来る前の晩ですから、実に神様のやられることは、一分の隙もないというわけです。始終奇蹟には慣れっこになってますが、それでも今度のには、かなり驚かされました。(後略)

明主様御講話 昭和二十七年十月二十日 京都芸術劇場
 この御講話をされた日は、春秋庵を入手された翌日で、池畔亭入手について「奇蹟」と仰っています。当時のことを綴った先達の先生の手記を紹介いたします。
 「(前略)適当な土地を探していましたところ、土地ブローカーの方に春秋庵の土地の前の地所(池畔亭)をお世話いただきました。他者からも欲しいとの話があると連絡が入り、明主様に早速申し上げようとしましたところ、東京にお出かけになっておられ、猶予がありませんでしたから我々で手付金を出し合って契約をしてしまいました。明主様がお帰りになってお笑いになられながら、『お前たちに損を掛ける訳にもいかない、買っておいたらいい。私が京都に行った時に見ることにする。』と、その後、ご覧になって、『なかなかいい買い物をしたな、これでまことに都合がいい・』と仰いました。池の畔(ほとり)にあるので池畔亭と名付けられました。(後略)」と記されています。このことから、当時の先生方は、明主様から入手のご指示が無い中で進められましたが、その誠心を明主様は粋な言葉で受け止められました。また「奇蹟」と仰るように、池畔亭は、平安郷建設に重要な意義や役割があるように伺えます。現在は平安郷研修センターとなり、日々の祭事や、奉仕に来られる方々の宿泊を受入れています。改めて、明主様の御心に立ち返り、「神様のやられること」の意義を求め、研修センターの役割を考えて行きたいと思います。

「平安郷の奉仕・建設への参画」
 世界に誇る芸術作品

 明主様は、世界中の人びとが幸せになる為に、地上天国の型として三聖地の造園を示されました。そこは、病貧争が無く、世界中が真善美の芸術郷となる為のひな形としての重要な役割を持つ庭苑です。
 明主様は、平安郷の土地を入手されましたが、その後の建設は私たち信徒に託されました。平成六年より、造園が始まり、多くの信徒の建設への参画によって、今の庭苑が造られました。現在多くの信徒や一般の方々が平安郷を訪れ、たくさんの感動と、奇蹟が顕されております。また奉仕を通して明主様とのご面会が許される場として、神を顕す地上天国の型としての平安郷があります。
 平安郷建設に参画すること、平安郷の奉仕をさせて頂くことは、明主様のご指示のもと、「世界に誇る芸術作品」を造ることなのです。もちろん、造るのは神であり、その現場監督として明主様は御経綸をお進めなされ、そこに私たちを使って下さっています。
 地上天国ひな形である三聖地建設は、人類史に残る神の大事業であり、その建設に参画するという喜びは、未来永劫消えることの無い大切なご神業なのです。
 みなさま、ご一緒に平安郷の奉仕を通して明主様にお使い頂きましょう。

明主様へご報告されたみなさまの声

  • この一週間、ラジオ・テレビ・新聞に接しないで(情報過多の私)、平安郷に身を置き、蓮の花、睡蓮の花、半夏生の葉と鶯の声、水のせせらぎに包まれて明主様の御賛歌『花笑い百鳥歌う…』の世界の日々でした。ありがとうございました。感謝です。T・N(静岡)
  • きれいなお庭の中で楠風荘の掃除も心が清まりました。令和七年七月七日のご参拝が出来て心から嬉しく、明主様、又お手伝い頂いた皆さまに心から感謝申し上げます。きれいなお庭、おいしい料理、美しく生けた花々、お部屋に飾ってあるお文字のお額、とてもすてきでした。また、お抹茶やお菓子もおいしかったです。K・A(東京)
  • 人生のある答えを得るため、ここに来ましたが、まだ明確な回答を見つけられていないのが現状です。ここでの学びを通して、少しずつ前進はできましたが、神との更なる理解と交わりを深めたいと思っています。人は自らの努力に頼らざるを得ません。ですので、明主様のお家で精一杯の奉仕をさせていただき、適切な方向性を見出すことが大切だと感じます。平安郷の皆様と他の奉仕者の方々の親切さはいつも心に刻まれ次の一歩を踏み出す力となっているのだと思います。M・G(福井)

平安郷建設奉仕隊の募集

二泊三日の奉仕隊を募集いたします。庭木の手入れや木竹工芸、苔庭手入れなどです。一泊二日や日帰り奉仕をご希望の方もご相談ください。

    •   9月  19日 ~ 23日
    • 10月    3日  ~   5日
    • 11月  14日  ~  16日
    • 12月  19日  ~  21日

平安郷修養会の募集

一泊二日の平安郷修養会を行います。平安郷庭苑や建造物の学び、お茶を楽しみ、そして明主様とのご面会を通して神様中心の信仰をご一緒に学びましょう。

    • 第四回    9月16日 17日
    • 第五回  10月18日 19日

※募集事項のお申込みは、各拠点から事務センターを通してお願いします。

コバちゃんのひとりごと

秋の野に咲きたる花を指折りかき数ふれば七種の花
この歌は、万葉歌人の山上憶良が詠んだ歌ですが、二回に分けて秋の七草を明主様のお歌とともに紹介していきます。先ず、七草の種類は、「オスキナフクハ(お好きな服は)」と覚えましょう

オミナエシ(女郎花)
陽の照れる秋野に一入かがやける 女郎花の花に蝶のとまれる〔明主様詠〕
オミナエシ科の多年草で開花時期は七月から十月頃です。庭苑では鏡池前に咲いています。近縁種にオトコエシ(男郎花)があります。オミナエシ(女郎花)に比べてひと回り大きく丈夫な花姿をしています。
 
ススキ(芒)
枯芒月にさゆれて青白き 光は野面せに淡くただよふ〔明主様詠〕
イネ科の多年草で、原産地は、中国、日本などです。動物の尾に似ているからオバナ(尾花)、茅葺屋根の材料に用いられたことからカヤ(茅)とも呼ばれています。庭苑の各所に多くあり、上の茶屋前には園芸品種のタカノハススキもあります。
 
キキョウ(芒)
桔梗の花いとつつましく半床に 匂いてよきもわが小さき部屋〔明主様詠〕
東アジアに広く分布する多年草で、国内では絶滅危惧種になっています。万葉集では「朝貌の花」と記されています。楠風荘前と東園路の川流れ沿いに咲いています。
 
ナデシコ(撫子)
枯れもせでひとり河原に咲きつげる 撫子の花小さきいのち〔明主様詠〕
ナデシコ科の植物で、日本固有種として、ハマナデシコ、カワラナデシコ(ヤマトナデシコ)等があります。上の茶屋前の川流れに咲いています。今、スーパーの生花コーナーでよく見かけるのは、中国の薬草としてのカラナデシコ(唐撫子)です。